嶋田篤人 個展「知る由」2019年5月2日(木)〜5日(日) 2F HIGH POP Gallery

嶋田篤人 個展

「知る由」

2019年5月2日(木)〜5日(日)

12:00〜20:00

まだ冷たい春の風が吹いていた。

3月のある日、私は海岸にいた。

車の中、カメラを膝に乗せ、そしてアンパンを食っていた。

一日中、海岸で何かを待っていると様々なことに気がつく。

太陽が目に見えて登っていくこと。

雲の隙間から出た僅かな日差しが膝を温めること。

アスファルトに染みた水が乾いていく時間。

そこに流れつくモノ。

そこに辿り着く人。

おそらく毎朝散歩している老父。

遠くで聞こえた花火の音を空に探す人。

じっと風を待つ人。

そしてパラシュートの飛ぶ夕空。

私が今ここにいる由縁。

そこで知り得た世界の物語の断片。

そして私の知る由もない数多くの物語がある。

打ち寄せる波のように物語は繰り返し、だからこそ同じ物語は二度と起こりえない。

それらはある瞬間、海岸というサークルと、写真というサークルの中で触発し合うかのようだ。

遠くで聞こえた花火のように、そこに生じた目に見えない何かを、私は写真で捉えたい。

房総半島で写真を撮る。

私はここで写真を撮ることが好きだ。

九十九里浜の白里海岸。

この土地は私の生まれ故郷だ。

都心から太平洋へ下ると、ここは私にとって外房への入口。

物語はまだ途中だ。

 

 

 

【作家プロフィール】

嶋田篤人 / Atsuto Shimada

1989 年 千葉県生まれ。

2011 年 東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。

主に房総半島を撮影。

モノクロフィルムを用いたオリジナルプリントを制作し発表を続ける。

〔個展〕

2018 「待つ」(Alt_Medium / 東京)

2016 「思わぬ壺」(Alt_Medium / 東京)

2016 「堰を切らぬ廐」(PondGallery / 東京)

〔グループ展〕

2017 Gelatin Silver SessionGSS Photo Award」受賞者展(富士フイルムフォトサロン / 東京)

   The 9th Gelatin Silver Session ポートレート(AXIS ギャラリー / 東京)

2015 The 8th Gelatin Silver Session 撮り下ろし競作(AXIS ギャラリー / 東京)

〔受賞歴〕

2017 CANON GINZA presents SHINES」 濱中敦史

2015 「東川国際写真フェスティバル赤レンガ公開ポートフォリオオーディション」準グランプリ

2013 「ゼラチンシルバーセッションGSS フォトアワード」グランプリ

2011 「塩竈フォトフェスティバルポートフォリオレビュー」特別賞

 

 

 

【見どころ】

また今回の作品は普段使用しているフィルムより微粒子のフジフイルムのネオパンACROS100を使用しています。

[FUJIFILM SQUARE企画写真展 GELATIN SILVER SESSION]でのACROS100による撮り下ろし企画により、このフィルムでの撮影がスタートしました。

[FUJIFILM SQUARE企画写真展 GELATIN SILVER SESSION]ではその中から一点の作品を展示します。

今回、同時期に開催のHIGH POP Galleryでの個展ではそこから派生した複数のプリントによる作品の全体像をご覧に入れます。

また、AXISギャラリーにおいて同時期に開催の[The 10th Gelatin Silver Session 2019]にも参加しておます。こちらでは「100年後に残したい写真」をテーマに50名の写真家が未発表作品を展示します。

フジフイルムスクエアからAXISギャラリーは徒歩圏内なので合わせて御高覧ください。